【ヒプノセラピーと出会い人生がシフトした体験談】
生後1ヶ月の“辰行くん”を抱っこして、南ひとみさんとパートナーの和行さんが、宮崎ますみさんの藤が丘サロンにいらしたのは2019年2月。第二子となる男の子を、「ヒプノ赤ちゃん」プログラムで出産されたひとみさんに、私(ナカノ)がいろいろインタビューさせていただくことになりました。
ひとみさんはヒプノセラピーを学び、自らを癒した先に今回の妊娠・出産があり、そのプロセスは人生が大きくシフトする体験だったそうです。
ひとみさんと私は「ヒプノ未妊セラピー・プラクティショナー養成講座」(2018年4月開催)に共に参加。3日目のワークで、ひとみさんはスピリットから驚きのメッセージを受け取ります。奇しくもその時ペアを組んでいたのが私でした。
果たしてどんなメッセージだったのか—? その内容も詳しくご紹介しています。ますみさんと南ご夫妻の和やかなトークをお楽しみください。
おはなし/宮崎ますみ、南ひとみ、南和行
インタビュー・文/ナカノヨウコ
女性性が深く傷ついたカルマが子宮の慢性的不調の原因に
ますみさん(以下、敬称略) ヒプノBabyのお誕生、おめでとうございます。お産の体験も素晴らしかったようですが、ひとみさんの場合、ヒプノセラピーに出会い女性性を深く癒したことで、生き方がガラッと変わりましたよね。貴重な体験をぜひシェアしていただきたいのだけど、たくさんありすぎてね(笑)。
−−−(ナカノ)若い頃から生理不順に悩まされていたとか。そのあたりのことからお話しいただけますか?
ひとみさん(以下、敬称略) はい、14歳の時に初潮がきまして、しばらくは大丈夫だったんですが、20歳をすぎた頃からぱたっと生理がこなくなったんです。婦人科を受診すると、ホルモン分泌の異常と診断され、その後は服薬して、排卵せずに生理を起こしていました。
20代から上の子を妊娠するまでずっと薬を飲み続けますが、良くも悪くも、他に支障をきたすことがなくって、それが当たり前の感覚でした。今思うと、とても不自然で、相当体に負担をかけてきたと思いますが、その当時は全く疑問を感じませんでした。
結婚して子供が欲しいとなった時も、自然に懐妊するのは無理と思っていたので、当然のように不妊治療を受けました。
−−−どれくらいの期間、不妊治療を受けたんですか?
ひとみ 半年ほどです。タイミング法にトライして1回目で妊娠できたので。
−−−子宮の機能は問題なかったと—。
ひとみ そうです。最初に診断を受けた医師に「子宮も卵巣も問題ないけれど、あなたは女性ホルモンが足りない」と言われたことで、「自分はホルモンが足りない体なんだ」と暗示にかかっていたんです。「だから生理がこなくて当たり前」と思い込み、体がその通りになっていたんだと、後にヒプノセラピーを学んだことで理解しました。
和行さん(以下、敬称略) もともと、僕の方が、あるクリニックが開催している前世療法ワークショップに興味がありました。でも、どうしても日程が合わなくて。それで、妻に「代わりに習ってきて」と、たいして説明もせずに、軽ーい気持ちで頼んだんです。
ひとみ もともとスピリチュアルは苦手だったので、詳しく聞いてたら抵抗して参加しなかったかもしれません(笑)。
それが行ってみたら、他の参加者がドタキャンで、結果1対1の個人セッション状態。そのおかげでとても深い癒しを体験できたのです。
ますみ(辰行くんに向かって)きみがそう仕向けたんでしょう?(笑)
ひとみ そうだと思います(笑)。こんな世界があるんだぁと俄然興味が湧いて、他の講座も続けて受けました。1年半かけてヒプノを学ぶプロセスが、同時に自分癒しになっていたんですよね。
ソマティックヒーリングの講座を受けた後、生理が来るようにもなりました。
ますみ 今までは、ネガティブな思い込みやカルマが邪魔をして、自分の力を使えていなかっただけなのね。自分の体と向き合い、その原因に気づくと、自然と体は本来の力を取り戻していくわけです。ご自身の人生を一旦見つめ直す機会となるのが、ヒプノ講座の素晴らしいところなんです。
ひとみ おっしゃる通りです。私の場合、婦人科系の問題を抱えていた原因をヒプノで紐解いくと、レイプされて殺されたり、女性であるがゆえに傷つけられた経験が過去生で何度もあって、この世界に対する恐怖感と不信感をつのらせていたのです。
女性性そのものを否定して、認めたくない根深い思いから、女性性の象徴である子宮の存在をなるべく感じないようにして、無視していたことがわかって。一つ一つ過去生の経験を受け入れ認めるたびに、だんだん軽くなって、ようやく体と仲良くなれた感じがしました。
−−−ご自身が癒され、ヒプノセラピーの効果を実感されたのですね。
ひとみ そうです。講座を終えて、自分でモニターさんにセッションしていくうち、ヒプノセラピーをやっていきたいなと思うようになりました。
未妊セラピー講座の中で赤ちゃんスピリットからメッセージが
−−−その流れで、ますみさんの講座(未妊セラピー・プラクティショナー養成講座)を受講されたのですね。
ひとみ 自分が経験したことを活かすには、女性性の癒しがテーマだなと思い、それを学べるところはないかと検索して、ますみさんの講座を見つけました。
失礼なことに、私はますみさんのことを全く知らなくて—。講座に参加し「この人すごい綺麗な人だな」「なんで芸能界の話に詳しいんだろう?」なんて思っていて、隣の受講生に「あの人何者なんですか?」と聞いて驚かれました(笑)。そこで初めて「女優の宮崎ますみさん」と認識したんです。
ますみ メディアに出てたのはもうひと昔もふた昔も前だから、世代が違うと知らないわよね(苦笑)。
−−−えー、珍しいでしょう。ご主人はご存知ですよね?
和 行 もちろん!ビーバップ世代ですから(笑)。家に戻ってきた彼女からその話を聞いて、一緒に検索して確認した気がします。
−−−その頃は、そろそろ二人目を望んでいらしたのもあって講座を?
ひとみ いいえ、純粋に自分が提供するために学ぶつもりでした。ソーシャルワーカーという今の仕事にも役立つだろうと—。
ますみ ひとみさんはお仕事で、児童虐待の当事者達と接する機会もあって、いろんな親子関係を見てきたのよね。
−−−ああ、そうなんですね。今のお仕事はもう長いのですか?
ひとみ 10年弱になります。児童相談所で子供達のケアをしたり、ソーシャルワーカーとして児童虐待のある家庭を訪ねてお話を聞いたりしてきました。大変な状況を目の当たりにするたびに、「この子はなぜこの親を選んできたんだろう?」と、そんな疑問がありました。
深刻な現実を知っていたので、私たち夫婦は里親として、養子を迎えて育てていこうと、具体的に動いていたんです。
−−−2人目はなかなか妊娠しなかった?
ひとみ そうですね。上の子が1歳半になった頃に2人目を考え始めていて、でも、まだ私も順調に生理が来るところまでは整ってなくて。世の中の、出産は何歳までとか、そういう情報から不安になって、また頭だけで考えて、上の子の時に通ってた不妊治療のクリニックに行ってしまったんです。
でも、処方された薬を飲んだら、不正出血したり、高熱が続いたりして、今度は体が「これは違うよ!」って教えてくれて、すぐに治療をやめたいと医師に言いました。
それで、ご縁のある子がいたら迎えてあげようと里親登録をしました。1人でも救える子がいたらいいなぁという思いもあり—-。
ますみ 自分たちの子供でなきゃとか、何が何でも子供が欲しいっていう執着を、すでに手放していたということですよね。不妊治療を続けていると、なかなかそこが手放せないので余計に苦しむことになるんです。ご夫婦で同じ思いでした?
和 行 僕らはそうでした。登録してから何度か話がきたのですが、引き取るところまで進まなかったんです。
ひとみ ところが、私が未妊セラピー講座を受講した時、子宮にアクセスするワークがあって、そこで赤ちゃんスピリットからメッセージが来たんです。ちょうどヨウコさんとペアを組んでて—-
−−−はい、やりました。
ひとみ そうしたらあの時「遅いよ!ずっと待ってるのに」と、どーんとメッセージが来たのです。
−−−そうでしたね。
ひとみ 「何をごちゃごちゃ考えてるの。いつまで待たせるつもりなの」とお叱りを受けた感じでした(苦笑)。
−−−まさかの展開でしたよね。
ひとみ 「なんだ、私たちのところに来るのを待ってる子が上にいるんだ」ってわかったら、急に子供が欲しい気がすると思い始めて—-家に帰って主人に「待ってる子がいたよ」と伝えました。
まずは、この子との出会いなんだ、里親の体験はまだ先だったんだと、3日間の講座で一気に現実の認識が変わりましたね。その子を受け入れるために準備をしなきゃと—-。
−−−それも潜在意識に入っていかないと、絶対に出てこない情報でしたよね。
ひとみ 本当に。私にとって「妊娠したい」っていう思いは、不妊治療の古傷が痛んだり、女性性が全開になることの不安がつきまとうため、ストレートに意識化したくなかったんですよね。だから色んな理由をつけて、押し込んでいた。それを、赤ちゃんスピリットが、それこそ直球で打ち抜いてくれたわけです(笑)。
子宮と繋がる体験をして“本能”を取り戻した
−−−他に講座の中で印象に残ったことは?
ひとみ 講座の中で、暗示を書き変えるワークがあって、デモンストレーションでますみさんにやっていただいたのも良かったんです。
上の子の不妊治療の時に、医師から「あなたは卵子が育ってないからダメだ」と言われたことをずっと引きずっていたので、その記憶を「あなたはもう薬を必要としないで、自然に妊娠ができる」という情報に書き換えました。
ますみ 権威のあるドクターの言葉は本当に重いのよね。ガツンと潜在意識に入ってしまって、ずっとその後の人生に影を落とすことになるので。自覚を持っていただきたいですね。
ひとみ 私もその時までずっと恨んでました。その後、自分の子宮と対話をしたんです。「10年間もあなたの存在を無視してごめんなさい」と詫びを入れたら、「もういいよ。これからもずっとそばにいるから」と言ってくれて、そこで子宮とようやく仲良くなれたと思いました。
−−−その実感は大きいでしょうね。生理不順や子宮の不調で悩んでいる人は、やりきれない思いを、子宮に対して怒りでぶつけがちだと思います。「何でこんなに苦しませるの?」というように。
ますみ そこを、ヒプノでは子宮の気持ちになって対話し、子宮と繋がっていくんですよね。
ひとみ 私は心から子宮にお詫びしました。「ずっとメッセージをくれていたのに、気づいてなくて申し訳なかった」という気持ちと、それ以上の深い感謝の思いでした。
子宮に対する意識がすっかり変わり、講座3日目に生理がきて、まさにリセットした感じです。後から振り返ると、それが最終生理なので、今回の妊娠の0週0日、まさにスタートだったんです。
−−−その後、すんなり赤ちゃんができたという流れなんですね。
ひとみ 講座を終えてから、ようやく自分本来のパワーが戻ってきたという感覚がありました。しばらくしてある時、結ばれたい、一つになりたいって、自然な欲求が湧き上がってきたんですよ(笑)。生まれて初めての感覚で、自分でも驚きました。
ますみ 文字通り“本能”を取り戻したのよ(笑)。お互いの想いが高まり、本当の意味で心から愛し合う美しい営みの延長に、新しい命を授かるというのが、最も自然な流れだと思います。
タイミング法だなんだといって義務感になってしまうと、体は純粋に反応しませんからね。我を忘れるほどの喜びを味わって、心も体も魂も全開になった時、赤ちゃんはひょいっとやって来るのだと思います。不妊治療で余計に痛手を追ってしまう方も多いので、そこにも癒しが必要だと思っています。
お腹の赤ちゃんの許可を得てタイへ家族旅行
−−−妊娠中はどうでした?つわりは?
ひとみ 安定期に入るまでがしんどくて、動けなくてかなり大変でした。前の子の時は大丈夫だったのに。でも最初からエネルギーの高いスピリットだと感じていたので、(自分の体との)調整が必要なんだと受け止めていました。
−−−その後、ヒプノ赤ちゃんプラクティショナー講座を受けたのですね?
ひとみ はい。お腹の赤ちゃんが6ヶ月の頃で、一緒に受けていた感じです。
そもそも上の子のお産が思い出したくもない辛い体験で、とにかく痛みをこらえて24時間を過ごし、暗くて苦しい陣痛室という記憶しかないです。「お願いだから、誰か早く終わらせて」と思ってました。最後は助産師さんがお腹の上から、赤ちゃんを押し出すような感じでようやく—-。
和 行 僕はお産に立ち会っていたのですが、こんなに大変なのかと—-特に最後はショックでしたね。
ひとみ そんな状況だったので「これが本当のお産なの?何か違うんじゃないの?」と疑問が湧いて、次にもし産むことがあるなら、しっかりと知識を得て臨みたい、納得のいくお産をしたいと強く思いました。
−−−実際にヒプノ赤ちゃんを学んでどうでした?
ひとみ 「本来お産は痛みがないもの」ということから始まり、ますみさんのお話を伺いながら、目から鱗が落ちっぱなしで(笑)。具体的な呼吸法やイメージ法のメソッドなどを実践し、お腹の赤ちゃんとの胎話を続けるうちに、「何があっても大丈夫」という根拠のない自信を持つことができました(笑)。
−−−お腹の赤ちゃんとの胎話はうまくできました?
ひとみ 毎日楽しかったです。実はずいぶん前にリーディングで、次は男の子だと言われたことがあって—。なんとなく「かずまる」という名前が閃き、それを胎児名として、いつもお腹に呼びかけていました。
また、日々の気づきや、赤ちゃんへのメッセージを「かずまる師匠日記」として記録してました。それも、慌ただしい生活の中で、赤ちゃんと自分の身体に意識を向ける機会として役立ちました。あとは、毎晩、出産イメージのアファメーションを枕元で聞きながら寝てましたね。一緒に聞いてた娘も、ところどころ暗記しちゃって(笑)。
ますみ ひとみさんはもともと感性豊かで、イメージに入りやすい催眠体質だったはず(笑)。だからセルフヒプノでも、自分を十分に癒していかれたんだと思います。女性にとって妊娠中は、それまでの人生を振り返り、考え方や生き方を見つめ直して大きくシフトするチャンスなのよね。
ひとみ 私はもともと考えて考えて、慎重に物事を決めていくタイプでしたから、直感に従って行動したり、お腹の子と会話するなんて、以前の私では絶対に考えられません(笑)。
『ヒプノ赤ちゃん』はこんな風に、単なる出産に対する考え方だけでなくて、自分の生きる姿勢、心構え、さらに性格まで自然に変化しちゃう機会でした。でもそれが、ミラクルとかマジックじゃなく、誰かにやってもらうものでもなくて、自分が決めて自分の力で起こしていけるのが、私に合っていたのかも。赤ちゃんスピリットは、それが分かっていて導いてくれたんだなぁと—感謝しかありません。
−−−お腹の赤ちゃんとの胎話で印象に残っていることは?
ひとみ いろいろありますが—-妊娠7ヶ月頃、タイへ家族旅行に行ったんです。なぜタイかというと、妊娠がわかる直前にみた前世が、タイの僧侶で。そこで得たメッセージが、「家族の中で得た愛を、世界に、社会に還元する」というものでした。今世の指針になるなぁ、と考えていたら、無性にタイに行きたくなり、家族を巻き込んで計画しました(笑)。いざ旅行というとき、妊娠経過は順調でしたが、赤ちゃんは逆子状態だったんです。きっと何か理由があるのだろうと思ったので、「どうしてあなたは頭が上なの?」と尋ねたら、「タイという国を真正面から見てみたい」と返ってきました(笑)。なるほど、そうだよねと納得したんです。
−−−で、帰国後に逆子はどうなった?
ひとみ しばらくしたら、すんなりと頭が下になっていました。
−−−なんと、意志がはっきりしてる赤ちゃん(笑)。
ますみ (辰行くんの表情を見て)わー、笑ってる!かわいい〜。この子が全部導いてるんだねぇ(笑)。
和 行 こんなに笑ったことないよね。生まれてきて、今日が人生で一番笑った日です(笑)。
ひとみ 本当に!
家族立会いのもと超リラックスして幸せなお産を体験
−−−出産の体験はどうでした?
ひとみ 直前まで、録音したアファメーションを聞いたり、呼吸法を何度もシミュレーションをして過ごしてました。リラックスが気持ちよくて、波動が来ても、ちっとも痛みがなく、とにかく眠い感じで—。試しにタイマーで測ると、すでに3分半間隔で波が来てました。
病院に電話したら、「まだ声に余裕がある」と言われましたが、2人で相談して明け方5時にタクシーで病院へ行きました。助産師さんが確認したら、すでに子宮口全開。
−−−ほとんど痛みなく進んだのですね。
ひとみ 病院入りして1時間、波動の響きと解放感でずっと気持ちよさを感じていましたが、破水せずに卵膜が出て、赤ちゃんの心拍が下がってしまったので、お医者さまから破膜と会陰切開の処置をすると言われました。
−−−それは思い描いていたのと違う展開?
ひとみ ですね。辛さも苦しさもなく、ずっとトランス状態で体感覚に浸りながら、頭はクリアでした。医療処置に対して葛藤を感じながらも、すんなり承諾できたんです。
−−−結果オーライだったのですね。
ひとみ はい。ヒプノ赤ちゃんを受けていなければ、「なぜ?」とパニックになったり、急に不安になってたかもしれません。でも、ヒプノセラピーの学びを通して、「産むのは私」という主体の感覚があったし、何より赤ちゃんのパワーを実感していたので、落ち着いていられたんだと思います。
それは、もし帝王切開になっていたとしても、変わらないだろうなと想像します。自然分娩で安産だから正解、ではないんですよね。
出産はリスクを考えて病院だったのですが、こちらの希望を伝えて、産後すぐに助産院に移れたのは良かったです。アットホームなお部屋に、家族で寝泊りもでき、助産師さんから授乳や赤ちゃんのお世話の指導を受けられました。愛情のこもったお料理も美味しかったですし。
ますみ 日本の助産院さんって素晴らしいですよね。
−−−病院と助産院の比較もできたわけですね。
ひとみ 必要なことを経験させられた気がします。それも辰行くんが導いてくれたのかも—。お産がラクだと、気持ちに余裕があるというのが実感です。上の子の時は自分のことで精一杯でしたから。
ますみ 本当にそう。潜在意識でつながると子育てもラクになり、楽しめるので。そのためにも、いかにラクに産むかがポイントなんです。
ひとみ そういえば、お産が始まってこの子が生まれてくるまでの間、トランス状態でずっと気持ちよかったんですが、すごく不思議なビジョンを見ていました。
そこは先住民族の集落で、どうやら他の村から襲撃を受けている様子。そして、1人の女性を複数の男たちが襲っているシーンでした。襲っている男のうちの一人が、前世の自分だとわかっていました。集合意識にある、女性性の深い痛み、悔しさや自己否定感を解放していたのかもしれません。
ますみ それを出産の最中に見ていたってのは面白いわ。相当、意識の深いところに入っていたのね。
ひとみ 妊娠中、よくセルフヒプノで前世を見ていたんですが、狩猟民族だった前世が出てきて、その時は私が兄でこの子が弟でした。
弟はかわいそうなことに、狩猟民族なのにベジタリアンだったんです(苦笑)。家族とは一緒に暮らせないからと、家を出て森で1人暮らしをするようになり、結局食べ物がなくて死んでしまったんです。
ますみ 狩猟民族のベジタリアンって、超ウケるんだけど(笑)。
ひとみ そうでしょう(苦笑)。だから今度は「共生」がテーマで—。
−−−今世は親子として、共に人生を楽しむんですね。
ますみ 妊娠中、お肉は食べられた?
ひとみ それが妊娠中も今も、やたらお肉が食べたくなるんですよ(笑)。
ますみ じゃ、今回は肉食べなきゃと思ってるのね(笑)。よかったね。
(眠りかけた辰行くんの顔を覗き込んで)本当に綺麗なお顔—。
−−−生まれる前にイメージしてた通りでした?
ひとみ エネルギーの感じは同じ気がします。お腹の中にいる時から、私よりも魂的に上だということも感じられていました。
実際に抱っこしてみて、「こんなに赤ん坊って落ち着いてるの?」と驚いたのが第一印象。それは今も同じで、「師匠」と呼びたくなるんです(笑)。
ますみ 我が子から学ばせていただくという視点は大事ね。親は子どもを自分の所有物のように思ってしまい、力でコントロールしがちです。親の言うことが聞けないお前は悪い子だ、と罪悪感を与えて縛り付けてしまったり。全て無意識なのですが—けれどそれは子どもの人格を無視した親のエゴでしかない。後から生まれてくる方が、霊格的には上だったりもしますからね。
深いトラウマを抱えたままだと、虐待になってしまうこともあるので、親になる前にできるだけ解消して、意識して自分自身に取り組み続けることが大切です。ご主人の和行さんは、トラウマがご専門でしたよね?
和 行 そうです。『カウンセリングルームすのわ』で、主にADHDやトラウマの改善をテーマに、問題を抱えている方たちのサポートを行っています。インナーチャイルドを癒すことで、家庭内で起きてしまう幼児虐待やDVを未然になくしていきたいと—-。今後はカップル向けにも発信できたらと考えています。
−−−ひとみさんの体験はいずれも、多くの方のサポートになりますね。
ますみ 深い信頼で結ばれたパートナーシップ、潜在意識でつながった妊娠・出産そして育児など、ご夫婦の経験と学びを、今後いろいろな形で発信されるといいですね。ますますのご活躍を期待しています。そして辰行くんの成長も楽しみ。また遊びにいらしてくださいね。
−−−今日は貴重はお話をありがとうございました。